9月23日(土)15:00~17:00 @ZOOM(アーカイブ配信有)終了しました
講師:近藤 武夫氏(東京大学・先端科学技術研究センター教授)/ 荒木 伸義氏(企業応援センターかわさき所長)
障害のある人の働き方の選択肢を広げるものとして、前半は障害者の超短時間雇用モデルのお話、後半では、川崎市での取り組み事例、成功事例をご紹介していただきます
この講座は、以下の方のための講座です。
・障害があると働く場の選択肢が限られてしまい、未来に希望が見いだせない親と本人
・障害者雇用についての新しい取り組み事例を学びたい支援者・自治体の方
・障害者雇用に興味はあるが、取り組み方がわからない企業の方
※本セミナーは、一般財団法人ゆうちょ財団 金融相談等活動助成をいただき開催いたします。
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講師:近藤 武夫氏(東京大学・先端科学技術研究センター教授)/ 荒木 伸義氏(企業応援センターかわさき所長)
進行:吉田 佳代子(一般社団法人つなぐいっぽ 代表理事)
司会:佐藤 加根子(一般社団法人障害のある子のライフプランサポート協会代表理事)
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未来を「これしかない」から「これもある」に変えていき、親子共に豊かで幸せな人生を送るための講座をシリーズでご提供しています。その第3回目は、働き方について取り上げます。
ライフプランを考える時に、学校時代の次にやってくるのが「働く」というステージ。「働く」ということは、単にお金を得るだけではなく、社会に参加し自分の居場所を作るという意味でも大切なこと。
そのような中、国は障害者雇用促進法を制定し、一定以上の従業員がいる企業は障害のある人を雇用するように義務付けしています。
しかしこのスキームは、障害者が最低週に30時間働くことが前提になっていて(20時間以上30時間未満の場合は0.5人として算定)、20時間未満しか働けない人は全く算定されません。このため身体的・精神的に長い時間働くことが難しい障害のある人は、働く場の選択肢が国の援助付き雇用である事業所に限られてしまうという現実があります。
障害のある人の働き方の選択肢をもっと広げていくにはどうしたらよいのでしょうか?
そこで今回は、障害者の超短時間雇用について取り上げることになりました。
超短時間雇用とは、障害や疾患などある人々が、週に最短15分から一般の企業・職場で、特定の職務を担当して働くワークスタイルを実現する雇用・労働モデルです。
この雇用モデルは、従来のように障害のある人を企業にどうはめ込んでいくかという考え方ではありません。企業の仕事を細かく「切り出し」することによって、障害のある人の強みを生かしながら、企業側の作業効率も上げていくという、言わば人も企業も幸せになるシステムです。
前半は、このモデルを開発・推進する東京大学先端科学技術研究センターの近藤先生を講師にお迎えしてお話をしていただきます。
またこの雇用モデルには、超短時間での効果的な職務生成やジョブマッチング、地域ネットワークの構築、定着支援などが欠かせません。そこで後半は、超短時間雇用モデルの最初の地域システムを実装した自治体である川崎市で、実際に一般企業とのジョブマッチングなどを行っている企業応援センターかわさきの荒木所長をお迎えして、川崎市での取り組み事例、成功事例をご紹介していただきます。
近藤 武夫氏(こんどう・たけお)
東京大学・先端科学技術研究センター教授。博士(心理学)。専門は特別支援教育(支援技術)。広島大学教育学研究科助教、米国ワシントン大学計算機科学・工学部/DO-IT Center客員研究員を経て現職に。多様な障害のある人々を対象に、教育や雇用場面での支援に役立つテクノロジー活用や合理的配慮、修学・雇用制度の在り方に関する研究を行っている。
荒木 伸義氏(あらき・のぶよし)
神奈川県にある社会福祉法人 県央福祉会へ入職後、生活介護事業所にて、重度の自閉症の方の支援に携わる。その後、横浜市、川崎市の障害者地域就労支援に10年以上携わり、2019年に企業の障害者雇用等の支援として、企業応援センターかわさきを立上げ、川崎市が実施してきた短時間雇用プロジェクトなどを引継ぎ、現在に至る。